医学生・研修医の皆さんへ
教授 萩森伸一
医学部学生ならびに臨床研修医の方々、どうぞ見学にお越しください。いつでも歓迎します。
当教室は1928年に大阪医科大学耳鼻咽喉科学教室として開講し、95年を超える歴史ある教室です。大きな教室ではありませんが、教室員がみな生き生きと、そしてお互いを助け合いながら、日々患者さんの治療や学生の教育、そして研究に当たっています。一度見ていただくと、当教室の雰囲気がよく分かってもらえると思います。
当教室の特徴
- 耳鼻咽喉・頭頸部の幅広い疾患を経験できる
大阪医科薬科大学は大阪市と京都市のちょうど中間、北摂地域にあり、人口が多いところにあります。この北摂地域は関西大学や立命館大学があり若い人の流入も多く、乳幼児から高齢者まで幅広い年齢層が集まって生活しています。したがって耳鼻咽喉科疾患も乳幼児に多い急性中耳炎や滲出性中耳炎、成人に多い慢性副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎、高齢者に多い感音難聴やめまい、頭頸部癌など、偏りのない幅広い耳鼻科疾患を診察する機会に恵まれています。これは耳鼻咽喉科専門医資格を取得するうえでとても大切なことです。
- 耳鼻咽喉科各分野にスペシャリストがいる
前述のように幅広い年代、疾患の患者さんが当科を受診します。それに対応すべく耳鼻咽喉科各分野のスペシャリストの先生を配置しています。例えば中耳炎や顔面神経麻痺の専門家、子供の難聴の専門家、アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎の専門家、声の治療の専門家、めまい診療の専門家、耳鼻科領域の腫瘍の専門家などです。それぞれ専門外来を中心に、この地域における耳鼻咽喉科の最終病院としての役割を果たすため、最新の診断法・機器そして治療法を取り入れており、このスペシャリストとともに高度で安全な診療を経験することができます。
- 他科・他教室の先生方、多職種の方々との協力関係が確立している
大阪医科薬科大学の大きな特長は、勤務する皆がフレンドリーで、他科・他教室との垣根が低いことが第一に挙げられます。例えば麻酔科の先生方や手術室看護師の方々は、手術時間をオーバーしても、あるいは時間外の緊急手術の際も、嫌な顔ひとつせずとても協力的で本当に助かっています。また耳鼻咽喉科の手術はしばしば形成外科や消化器外科、脳外科、歯科・口腔外科の先生方と協力して行いますが、こちらもスムースな連携が図れていて、それが良好な成績に繋がっています。研究面では大学院生は本学の基礎系教室(解剖学、薬理学、病理学など)で指導を受けながら研究を行い、医学博士の学位を得ています。大阪医科薬科大学は大きな大学ではありませんが、その分小回りが利き、お互いの顔を見ながら話ができる温かい大学です。
- 関連・連携病院が大学病院から近い
専攻医になるとまず大学病院で基礎的な診察手技・手術を学んだあと、関連病院で一般的な耳鼻咽喉科疾患の診療経験を積みます。現在、当教室関連の主な専門医研修施設は、大阪府済生会中津病院、大阪鉄道病院、市立ひらかた病院、洛和会音羽病院の4つで、いずれも大学病院のある高槻市から通勤圏内です。また大阪は専攻医の数に制限(シーリング)が設定されています。リーリング数を超えるとシーリングのない(耳鼻咽喉科医が少ない)県へ約10か月間の出向が求められますが、当教室は滋賀医科大学と専攻医研修プログラムの相互乗り入れしており、出向先は滋賀医科大学になります。滋賀医科大学附属病院へはJR高槻駅から1時間と通勤圏内であり、転居する必要はありません。