飛散花粉情報
飛散量はどのようにして予想されるのか
花粉飛散量は、雄花の花芽がつくられる前年の夏の天候に左右されます。前年の夏の気温が高く日照が多いと、成長が促進されるため花粉量が多く、逆に気温が低く日照が少ないと、成長が不良となり花粉量も少なくなります。
花粉飛散開始時期について
花粉飛散時期は当該年の積算温度によって決まります。つまり、暖かい日が多ければ早く飛散が始まるということです。 今年の冬はこれまで寒暖の変動が大きく、気温の低い日が続きましたが、1月以降は全国的に暖冬傾向になることが予想されています。長期予報によると、2月の気温は西日本で平年より高く、東日本で平年並みか高くなる見込みです。このため、暖かい日が続くと、昨年と同様に例年より早い時期から花粉が飛び始めることが予想されます。
飛散量の多い日少ない日
1日ごとの花粉の飛散量は、その日の天気に大きく影響されます。晴れて暖かい日は雄花の開花が促進されます。さらに、地表付近の空気が暖められると上昇気流によって花粉が舞い上がりやすくなります。スギ花粉は非常に小さく、直径が30ミクロンほどです。小さな花粉は風にのって、数10キロから場合によっては数100キロも飛んでいきます。
飛散花粉数
花粉症あれこれ
スギ花粉症について
即時型アレルギー疾患の典型例です。ヒトは生後、春先にスギの花粉を吸っている間に、花粉成分(アレルゲン)に対するIgE 抗体が産生され(感作)、その結果発症準備状態になります。次いで何度かスギ花粉に接触していると症状がでる人がでてきます。感作から発症への仕組は不明ですが、大量のスギ花粉飛散や大気汚染、感冒などが引金になっていると考えられます。
従って症状の程度は、春先のスギ花粉の出現やその量と密接な関係があります。現在国民の30%強が本症に罹患していると推測されます。増加の原因としては、日本では第二次世界大戦後スギやヒノキの植林が奨められ、大量のスギ花粉飛散が生じることになったことや、寄生虫感染が減ったことなどが挙げられています。
このような花粉症は欧米では19世紀から報告があり、北欧のシラカバ花粉症北米のブタクサ花粉症、牧草地帯のイネ科花粉症が有名です。わが国でもスギ以外の花粉症に悩む人が増加しています。
大阪府のスギ・ヒノキ科植物植林状況
大阪府は近畿地方で最も山林が少なく、スギ林も殆どありません。しかし、全国有数の植林地である和歌山県、兵庫県、三重県、奈良県に隣接しています。また、四国にも立派な山林があります。太平洋上の船でスギ花粉飛散が認められていることから、気象条件によってはこれら周囲から多数のスギ花粉が飛散してくると考えられます。また、植林されたスギ・ヒノキ科以外にも神社や屋敷内のものが、局地的な飛散の原因となります
大量飛散年出は花粉煙が上がるので、 よく山火事と間違われることがあります。3~4月にハイキングなどをすれば目にすることもあるでしょう。
スギ花粉症の一般的注意
花粉前線これは2~4月の注意事項です
●外出時
- マスクを着用する。 :但し花粉症グッズに限らない。
- 髪をコンパクトにまとめる。 :花粉が髪に付かないように。
- 衣服は払ってから室内へ。 :衣服についた花粉を落とす。
- 車のエアコンやファンに注意。 :花粉を吸い込むため。
- 旅行やスキーでは花粉前線に注意。:南では早く、北では遅い。
●帰宅時
- うがいをする。
- 目も流水中でパチパチして洗う。
●日常生活
- 洗濯物は払ってから室内へ。 :花粉を持ち込まない。
- 布団を干すときはカバーを着けて。:とくに毛布は花粉が付きやすい。
・コンタクトレンズは眼鏡に。 :予防も兼ねて。
・風邪は万病のもと。ストレスも駄目、花粉症悪化の犯人の一人
花粉飛散情報と時期ごとの対策
初期
晴天用
府下一円で小規模な飛散がおこっています。例年2月頃から症状がでる敏感な方はそろそろ外出時にマスクの用意をしてください。この時期は感冒も流行しています。おかしいと思ったらかかりつけ医や専門医を受診してください。
雪や雨用
天候が悪くスギ花粉飛散は殆どないでしょう。しかし天候が回復すれば小規模飛散がおこります。身近なスギの花芽(茶褐色で米粒大の、いわゆる杉球)の状態を一度見ておいてください。
通算20個前後用
そろそろ本格飛散の開始が近づいてきました。 マスクやうがい目を洗うなどの予防だけでは、症状が強くなることが予想されます。かかりつけ医や専門医を受診して治療やアドバイスを受けてください。
本格飛散期
晴天用
スギ花粉症の大多数が中等度以上の重症度です。この状態を放置すると更に悪化する可能性があります。外出時には注意(別項)をしましょう。ストレスや風邪なども花粉症を悪化させます
雪や雨用
まさに恵みの雨です。天候が崩れている間は大きな飛散ピークはありません。ただし回復して暖かくなれば次の飛散ピークがやってきます。安心は禁物で、予防法や治療を受けていないかたはすぐ実行してください。
スギ・ヒノキ科花粉飛散期
晴天用
そろそろヒノキ科花粉が飛散を開始しました。ヒノキ科花粉飛散によってスギ花粉症の殆どが悪化します。これから4月中旬まで2、3日に一度ピークがありますので要注意です。
雨用
この時期の雨は次の大量飛散に結びつきませんので何よりの贈り物です。しかしスギ花粉飛散時期にうまく症状のコントロールができなかった場合、過敏性が高まり温度変化や少しの刺激でくしゃみが出てきます。
杉の木って?
顕微鏡で見たら?